OOH広告の効果測定はなぜ難しいと言われてきたのか?
OOH(屋外・交通)広告の出稿を検討しつつも、費用対効果の算出方法に悩む方へ向け、効果測定の具体的なノウハウを解説します。
かつてOOH広告は、Web広告のような定量評価が難しいとされていました。しかし現在は、スマートフォンの位置情報データやIoTセンサーの進化により、インプレッション数や来店への貢献度まで可視化できるようになっています。本記事では、効果を測るための主要な指標や、最新の測定手法を紹介します。仕組みを正しく理解し、データに基づいた出稿計画の立案や広告予算の最適化にお役立てください。
屋外や交通機関に掲出されるOOH広告は、長らく「効果の可視化が困難なメディア」とされてきました。しかし近年、デジタル技術の発展によってその状況は変化してきています。
従来のOOH広告が抱えていた効果測定の課題
かつてのOOH広告は、広告の前を通過した人数を正確に把握する手段がなく、駅の乗降客数や道路の交通量といった大まかな全体データから推測するしかありませんでした。そのため、広告との接触を実際の購買や来店に紐付けることが難しく、「認知度が上がった気がする」といった定性的な評価にとどまりがちでした。費用対効果を論理的に説明しづらい点は、多くのマーケティング担当者にとって大きな課題となっていました。
デジタル化(DOOH)と位置情報データの普及による変化
近年こうした状況が変化してきています。要因は、DOOH(デジタル屋外広告)の普及とスマートフォン位置情報データの活用です。携帯キャリアの基地局データやアプリのGPS情報を匿名化して分析する技術が発展し、特定時間における広告周辺の人数や属性を、一定の精度で推計できるようになりました。さらに、広告に接触した可能性が高いユーザーの、その後のWebサイト訪問なども分析可能となり、現在のOOH広告は「測定できないメディア」から「データドリブンなメディア」へと進化を遂げています。
【関連記事】OOHとは?OOHの種類と特徴を解説 | OOH Cmedia | 国内・海外の屋外広告・交通広告・イベントスペースの総合検索サイト
OOH広告の効果測定で用いられる主要な指標
OOH広告の効果を正しく測定するためには、どの指標(KPI)を追うべきかを明確にする必要があります。目的に合わない指標を設定してしまうと、広告の本来の価値を見誤る可能性があるからです。ここでは、OOH広告の測定においてよく用いられる代表的な指標を、大きく2つに分けて解説します。自社のキャンペーン目的に照らし合わせながら、どの指標を重視するべきかを考えてみてください。適切な指標選びは、投資対効果を最大化するための第一歩となります。
| 指標のカテゴリ | 具体的な指標名 | 測定できる内容 |
|---|---|---|
| ①認知・視認 | インプレッション(のべ視認者数) | 広告を実際に見たと推定されるのべ人数 |
| ①認知・視認 | リーチ(視認者数) | 広告を実際に見たと推定される人数 |
| ②行動変容 | 来店計測(コンバージョン) | 広告接触後に実店舗へ足を運んだ人の数 |
| ②行動変容 | サイトアクセス(検索数) | 広告接触後にWebサイトを検索・訪問した人の数 |
認知・視認を測る指標(インプレッションとリーチ)
OOH広告の主な目的の一つは、ターゲットにブランドや商品を認知してもらうことです。そのため、広告がどれくらい見られたのかを示す「インプレッション」は、非常に重要な指標になります。従来の「最寄り駅の乗降客数」などの通行量の他、視線の向きなどを加味した「視認者数」として算出されるOOHも出てきています。また、広告がターゲットにどれくらい届いたかを示す「リーチ」も確認したいポイントです。これらの認知指標を把握することで、広告の露出効果を客観的に評価できるようになるでしょう。
行動変容を測る指標(来店数とサイトアクセス)
認知を獲得した上で、ターゲットが具体的なアクションを起こしたかどうかを測ることも大切です。実店舗を持つビジネスであれば、広告を見た人が実際に店舗に訪れたかを示す「来店計測」が効果的だと考えられます。一方でECサイトなどの場合は、広告掲出の前後で指名検索数がどれだけ増加したかを確認します。広告を見た後にQRコードを読み込んだ回数なども、行動変容を測る分かりやすい指標になるはずです。認知から行動に至るまでのプロセスを可視化することで、最終的な事業貢献度をより明確に把握しやすくなります。
OOH広告の効果を可視化する具体的な測定手法
指標を理解した後は、実際にそれらをどうやって測定するのかという手法の部分に目を向けてみましょう。現在では、目的に応じてさまざまな効果測定のアプローチが存在しています。ここでは、実務で導入しやすい手法をピックアップしてご紹介します。それぞれの特徴を把握し、測定の目的、自社のリソースや予算に合った指標・方法を選ぶことが重要です。
| 測定手法 | 主な目的と特徴 | 必要なデータやリソース |
|---|---|---|
| 位置情報を活用した来店計測 | 広告接触から実店舗への誘導効果を可視化する | GPSデータやWi-Fi接続履歴などの位置情報 |
| 検索ボリュームの前後比較 | 広告によるWeb上の関心度向上を把握する | アクセス解析ツールや検索エンジンのトレンドデータ |
| アンケート調査の実施 | ブランド認知度や購買意欲の変化を定性・定量で測る | 調査会社への委託費用やユーザーからのアンケート回答データ |
スマートフォンの位置情報を活用した来店計測
近年注目を集めているのが、スマートフォンの位置情報を活用した来店コンバージョンの計測です。広告の掲出エリア周辺にいたユーザーのスマートフォンデータを匿名化して取得します。その後、同じ端末が対象の店舗に訪れたかどうかを、位置情報の履歴から照合するという仕組みになっています。小売店や飲食店など、リアルな店舗への送客を目的とするキャンペーンに適した手法だと言えます。
検索ボリュームやサイト流入の前後比較
Webサイトへの誘導を目的とする場合は、検索ボリュームの変化を追う手法が一般的です。広告の掲出開始日を境にして、ブランド名や特定のキーワードの検索数がどう変化したかを分析します。アクセス解析ツールを用いて、該当エリアからのサイト流入が増加しているかを確認するのも良いでしょう。この手法は、特別なツールを導入しなくても、既存のWeb解析環境を活用して手軽に始められるのが利点です。ただし、他の広告施策や季節要因の影響を排除して分析する工夫が求められます。
アンケート調査によるブランドリフト効果の測定
売上や来店といった直接的な行動だけでなく、意識の変化を測るためにはアンケート調査が有効だと考えられます。広告を掲出したエリアの居住者と、そうでないエリアの居住者に対してインターネット調査などを実施します。広告の認知度やブランドに対する好意度、購入意向などに差があるかを比較検証します。アンケートを活用することで、データだけでは読み取れないユーザーの細かな感情の変化を捉えることができます。長期的なブランド価値の向上を目指す場合には、定期的に実施したい測定手法だと言えるでしょう。
OOH効果測定に取り組む際の注意点
OOH広告の効果測定はデジタル広告と同じ感覚で数値ばかりを追い求めると、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。ここでは、データに振り回されずOOH広告の本来の強みを活かすために、押さえておきたい2つの注意点を解説します。
| 注意すべきポイント | 陥りがちな罠 | 適切な考え方・対策 |
|---|---|---|
| 数値への過度な依存 | デジタル広告と同じCPA等の数値だけで効果を判断してしまう | 場所の権威性やクリエイティブの視覚的インパクトも総合的に評価する |
| 短期的な成果の追求 | 広告掲出期間中の直接的なコンバージョンのみで成否を決める | ブランドリフト効果など、中長期的な資産としての価値も考慮に入れる |
数値化だけでなくビジュアルや場所の価値も評価する
OOH広告の大きな強みは、街中の目立つ場所に巨大なビジュアルを掲出できるという点にあります。有名な交差点や主要駅に広告を出すこと自体が、企業への信頼感やブランドの権威性を高める効果が期待できます。これらの価値は、クリック数や来店数といった目に見える数値だけでは完全に測りきることができません。効果測定ツールで得られたデータはあくまで一つの側面であり、それが全てではないと認識しておくことが重要です。定量的なデータと定性的なブランド価値の両面から、総合的に広告の効果を評価する姿勢を忘れないようにしましょう。
短期的な成果だけでなく長期的な資産として捉える
OOH広告の効果は、掲出期間が終わった後にもじわじわと続くことが少なくありません。毎日同じ看板を目にすることで、消費者の無意識の中にブランドの記憶が蓄積されていくからです。そのため、広告掲出から数週間の短期的な数値だけで「効果がなかった」と切り捨てるのは早計だと言えます。検索数の増加やSNSでの口コミの広がりなど、時間をかけて現れる効果にも目を向ける必要があります。OOH広告への投資は、単なる一時的な支出ではなく、ブランドという長期的な資産を構築するためのものだと捉えることが大切です。
OOH効果測定は広告投資を事業資産に変える第一歩
この記事で解説した、OOH広告の効果測定における重要なポイントを振り返ります。
- 位置情報データの活用によりインプレッションや来店への貢献度を可視化できる
- 認知を測る指標と行動変容を測る指標を目的に応じて使い分ける
- 数値化できるデータだけでなく場所の価値や長期的なブランド形成効果も評価する
効果測定の仕組みを適切に整えることで、OOH広告は事業成長を後押しする戦略的なメディアへと進化していくはずです。
効果測定の仕組みを理解したら、次のステップは「どの媒体に出稿するか」の選定です。OOH Cmediaでは、渋谷・新宿・梅田といった主要エリアの街頭ビジョンや駅広告、交通広告など、国内外600件以上のOOH媒体をまとめて比較・検索できます。エリア・形式・予算でしぼり込めるため、社内提案に必要な「候補媒体の選定」を効率よく進められます。
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日本を訪れる外国人観光客の数は年々増加を続けており、「どうやって訪日外国人にリーチし、集客につなげるか?」は多くの企業にとって重要な課題となっています。 その解決策として欠かせないのが「インバウンド広告」です。ひとくちにインバウンド広告と言っても、Web広告やSNS、動画広告、インフルエンサーの活用、そして街中で直接アプローチできるOOH(屋外広告)など、その手法は多岐にわたります。 本記事では、インバウンド広告の基本的な種類やそれぞれのメリット、効果的な運用ポイントを網羅的に解説します。自社に最適なプロモーション手法を見つけ、インバウンド集客を成功させましょう。
インバウンド広告とは?
インバウンド広告とは、海外から日本を訪れる外国人観光客をターゲットにしたプロモーション手法のことです。近年は円安や旅行需要の回復を背景に、多くの外国人が日本を訪れるようになりました。それに伴い、観光地や飲食店などのサービスを効果的にアピールする手段として、インバウンド広告の重要性が高まっています。まずは、インバウンド広告の基本的な概要と、国内向け広告との違いについて見ていきましょう。
以下の表に、OOHのインバウンド広告と国内向け広告の主な傾向を整理しました。
| 項目 | インバウンド広告 | 国内向け広告 |
|---|---|---|
| ターゲット | 訪日外国人(旅行前・旅行中) | 日本国内の生活者 |
| 言語対応 | 多言語(英語、中国語など) | 主に日本語 |
| クリエイティブ | 日本らしさ・観光体験・写真映えを重視 | 商品理解・価格訴求・キャンペーン告知を重視 |
| 媒体の選び方 | 訪日客の移動導線や観光スポット中心に選定 | リーチ数や生活導線、エリア特性を重視 |
インバウンド広告の定義と重要性
インバウンド広告の主な目的は、訪日外国人に対して日本の観光スポットや特産品を広く周知し、来店や購買を促すことにあります。観光客の消費額は増加傾向にあり、この需要を取り込むことは企業の成長において大きな意味を持つと考えられます。そこでインバウンド広告を活用し、独自の魅力やローカルな情報を届けることで、新たな顧客層を呼び込むことが可能になります。自社のサービスに合った適切な広告を展開し、訪日外国人の満足度を高める工夫が求められるでしょう。
観光庁の以下のデータを参考にすると、外国人がどのような点に価値を感じ、行動しているのかという最新の消費動向が分かります。
参考:1-3月期調査結果(1次速報)の概要(2026年4月15日)|インバウンド消費動向調査の結果|観光庁
日本人向け広告との違い
日本人向け広告とインバウンド広告では、ターゲットが持つ前提知識やニーズが大きく異なります。日本に住む人はすでに日本の文化や習慣を理解していますが、外国人観光客にとってはすべてが新鮮な非日常の体験です。そのため、国内向けの広告を単に外国語へ翻訳するだけでは、本来の魅力が十分に伝わらないケースが少なくありません。日本人向けには「機能性」や「日常の利便性」が響きやすい一方で、インバウンド向けには「日本ならではの特別な体験」を訴求する必要があります。また、メッセージの内容だけでなく、情報を届ける媒体(メディア)の選び方においても、日本人向けとは異なる前提を持つことが求められます。
代表的なインバウンド広告の種類と特徴
| 広告の種類 | 主な特徴と強み |
|---|---|
| Web広告・SNS広告 | 国籍や興味関心に基づいて、高い精度でターゲットを絞り込める |
| 動画広告 | 視覚的なインパクトがあり、言語の壁を越えて魅力を伝えやすい |
| インフルエンサーマーケティング | 現地のインフルエンサーを通じた口コミ効果で、高い信頼を獲得できる |
| 屋外広告・交通広告 | 観光地や駅などで展開し、現地に滞在中の旅行者へ直接アプローチできる |
インバウンド広告にはさまざまな種類があり、それぞれ得意とするアプローチが異なります。ターゲットとなる国の習慣や、旅行のどのフェーズ(旅前・旅中など)にいるかによって、最適な媒体を選ぶことが成功の鍵となります。ここでは、代表的なインバウンド広告の手法とその特徴について解説します。
ターゲティング精度が高いWeb広告とSNS広告
Web広告やSNS広告は、ユーザーの検索履歴や現在地、言語設定などを活用して、細かく配信対象を絞り込めるのが大きな特徴です。Google広告を利用した検索連動型広告であれば、具体的な目的を持ったユーザーにダイレクトに情報を届けられます。また、FacebookやInstagramなどのSNS広告は、画像や短いテキストを用いて視覚的に魅力をアピールできるため、旅行の計画を立てている段階のユーザーに効果的です。国によって主流となっているプラットフォームが異なるため、現地の利用状況に合わせて媒体を選定することが求められます
視覚的な訴求力が強い動画広告
動画広告は、文字や静止画だけでは伝えきれない施設の雰囲気や商品の魅力を、臨場感たっぷりに表現できるツールです。美しい風景やシズル感のある食事の映像は、細かい説明文がなくても視聴者の感情に直接働きかける効果を持っています。YouTubeなどの動画プラットフォームを活用すれば、旅行のモチベーションが高まっているユーザーに対して、効果的にブランドの世界観を共有できるでしょう。言語による説明を最小限に抑えられるため、多言語翻訳の手間を減らしつつ、幅広い国籍の人々にアピールしやすいという利点もあります。
信頼性と拡散力を兼ね備えたインフルエンサーマーケティング
対象となる国で影響力を持つインフルエンサーを起用し、実際に商品やサービスを体験してもらう手法も広く活用されています。旅行者は、企業からの一方的なメッセージよりも、自分がフォローしているインフルエンサーのリアルな感想や口コミを信頼しやすいといわれています。インフルエンサーが自身の言葉で魅力を語ることで、現地の消費者に自然な形でアピールでき、高い共感を得ることが可能です。選定の際は、単にフォロワー数が多いだけでなく、自社のターゲット層とインフルエンサーのファン層が一致しているかどうかを見極めることが重要です。
現地で直接アプローチする屋外広告と交通広告
空港や主要駅、観光案内所などに設置する交通広告やポスターも、インバウンド集客において重要な役割を果たします。すでに日本に到着しており、現地で行動している旅行者に対して、リアルタイムで近隣の店舗やサービスを周知できるからです。たとえば、駅のデジタルサイネージで多言語の案内を表示することで、通りかかった観光客をスムーズに店舗へ誘導できるかもしれません。スマートフォンで情報を検索する前段階のユーザーに認知してもらう手段として、オンライン広告と組み合わせることでより高い相乗効果を生み出せるといえます。
インバウンド広告を活用する3つのメリット
インバウンド広告を導入することで、企業や店舗にはさまざまな利点がもたらされます。一時的な集客にとどまらず、中長期的なビジネスの成長を支える基盤づくりにも役立つでしょう。ここでは、インバウンド広告によって得られる主なメリットを詳しく解説します。
インバウンド広告によって得られる主な効果を、以下の表にまとめました。
| メリットの項目 | 期待できる具体的な効果 |
|---|---|
| 市場の拡大 | 国内需要の減少を補い、新たな海外の顧客層を獲得できる |
| データの蓄積 | 広告の反応を分析し、今後のマーケティング戦略を最適化できる |
| 認知度の向上 | 訪日外国人のSNS投稿などを通じて、世界中にブランドが拡散される |
新たな市場開拓と売上拡大
インバウンド広告を活用する最大のメリットは、これまでリーチできなかった海外の顧客層にアプローチできる点にあります。日本国内の市場規模が成熟しつつある中で、海外からの観光客をターゲットにすることは売上を伸ばすための有効な手段となります。特に、日本独自の文化や食、高品質なサービスに強い関心を持つ旅行者は、現地での体験に対して積極的にお金を使う傾向があるとされています。インバウンド広告を通じて自社の商品やサービスの魅力を的確に伝えることができれば、購買意欲を刺激し、大きな収益をもたらす結果につながるでしょう。
今後の施策に活かせるデータの収集と分析
デジタル広告を用いたインバウンド集客では、配信した広告に対するユーザーの反応を詳細なデータとして収集できます。クリック率や動画の視聴時間、どの国からのアクセスが多いかといった数値を分析することで、ターゲットの興味関心を可視化することが可能です。たとえば、特定の言語圏で特定の画像が好まれることが分かれば、次回のキャンペーンではその要素を強調するといった改善策を立てやすくなります。このように、データに基づく仮説検証を繰り返すことで、マーケティングの精度を継続的に高められると考えられます。
認知拡大による中長期的な集客効果
訪日外国人が日本での素晴らしい体験をSNSや口コミサイトで共有することは、企業にとって非常に価値のある宣伝活動となります。インバウンド広告をきっかけに店舗を訪れたお客様が満足し、自発的に情報を拡散してくれれば、広告費をかけずに新たな顧客を呼び込む好循環が生まれます。また、帰国後も越境ECサイトを通じてリピート購入をしてくれる可能性があり、一度の訪問で終わらない関係性を構築できるかもしれません。インバウンド広告は、目先の集客だけでなく、世界的なブランド認知度を高める投資としての側面も持っているといえます。
訪日外国人に「伝える」ためのインバウンド広告(OOH)活用法
訪日外国人の行動動線上で直接訴求できるOOH(屋外広告)は、インバウンド広告において非常に有効な手段です。ターゲットの属性や目的に合わせ、空港や繁華街など最適なエリアを戦略的に選ぶことが成功の鍵となります。ここでは、東京・大阪の最新データを踏まえたエリア選定のコツや、具体的におすすめの広告媒体について解説します。
エリアの選定
観光客(観光名所、ショッピング、飲食)、ビジネス客(会議、展示会)、長期滞在者(留学生、駐在員)などのターゲットに応じた場所の選びが必要です。
例えば外国人観光客がターゲットなら、空港や観光地、繁華街の広告が適しています。
ちなみに、訪日目的における「観光」の割合は
【東京】第1位の83.7%(訪都目的)
【大阪】第1位の85.2%
となっており、他の目的よりも圧倒的に多いことがわかります。
※参考:東京都産業労働局「令和6年国・地域別外国人旅行者行動特性調査結果概要」
※参考:公益財団法人大阪観光局「訪日外国人旅行者の動向把握にむけた関西空港出口調査2025年度」(2025年10月版中間報告)
ここで、東京・大阪の人気観光地のデータをご紹介いたします。

参考:東京都産業労働局「東京観光データカタログ」(2024年)

参考:公益財団法人大阪観光局「訪日外国人旅行者の動向把握にむけた関西空港出口調査2025年度」(2025年10月版中間報告)
東京ならまず「渋谷」「新宿」、次いで「銀座」「東京駅周辺」「丸の内」「日本橋」「浅草」「秋葉原」が人気エリアです。
大阪なら「道頓堀(心斎橋)」、大阪城やユニバーサルスタジオなどの「レジャースポット周辺」、「梅田」もOOH広告の実施におすすめのエリアです。また、訪日外国人が泊まるホテルや施設にあるOOHも検討できます。
OOH紹介
先ほどの人気エリアをもとに、「繁華街」「空港・交通」「ホテル・観光地」おすすめのOOHをご紹介いたします。王道の交通広告から、少し変わったメディアまで各種選びました。アクセスのよいターミナル駅の媒体は、観光客向けのみならず幅広い訪日外国人にリーチ可能です。
繁華街
人気スポット「スクランブル交差点」でのシンクロ放映は圧巻!
スクランブル交差点に面したデジタルサイネージで複数面同時放映するプランです
OOHで人気が高い渋谷スクランブル交差点一体をジャックできる街路灯フラッグ広告。
渋谷を代表する商業施設へ通じる動線上を網羅して反復的に訴求できます。
お買い物スポット「コスメショップ」の旗艦店に設置された大型ビジョンです
目線位置で音声放映もできるメディアです
心斎橋エリアで心斎橋筋商店街の入り口!観光バスが発着する「長堀通り」にあるビジョンです
訪日観光客が道頓堀方面に移動する動線をとらえています
空港、交通
空港内で最も混雑する「到着エリア」をカバーするネットワークサイネージです
関空国際線到着便の利用者に繰り返しリーチできます
タクシーの車体をラッピングできるOOHです
乗客はもちろん、街を走りながらエリア一帯で広告効果を発揮します
東京メトロ銀座駅にある大人気のOOH!
1社ジャックして放映出来るデジタルサイネージメディアです
日本橋エリアの貴重なOOHです。見ごたえ抜群の56面セット!
観光地、ホテル
アニメ、漫画、ゲームの専門店が集まる秋葉原電気街口エリアの主要動線に掲出できます
秋葉原の街をエリアジャックできるOOHです
地下鉄東銀座駅から直結の歌舞伎座タワー地下2階から、歌舞伎座の入り口(1階)へ繋がるエスカレーターの左右壁面に設置されたポスターです
レジャースポット周辺など、OOHが少ないエリアでの「インパクトOOH」には車体広告がおすすめ!
特殊車体広告・アドトラック一覧はこちら
回転寿司チェーンの店内に設置されたデジタルサイネージです
ホテルの客室で自動再生される広告。多言語対応です。
広告のデザイン、言語について
伝統文化やポップカルチャーなど「日本らしい」要素をいれると外国人の関心を引きやすくなります。
また、言語の選定も重要です。東京・大阪の繁華街では英語だけでなく中国語や韓国語をはじめ、外国語の広告が見られる機会も増えてきました。このようなクリエイティブを検討する際、OOHメディアによっては外国語表記について規約がある場合があるため事前の確認が大切です。

インバウンド広告を効果的に運用する3つのポイント
インバウンド広告で確かな成果を上げるためには、単に広告を出稿するだけでなく、戦略的な準備と運用体制が欠かせません。広告の効果を高め、訪日外国人の心をつかむために押さえておくべきポイントを解説します。
以下の表は、旅行のフェーズごとのアプローチ方法をまとめたものです。
| 旅行のフェーズ | ユーザーの心理・行動 | 広告展開のポイント |
|---|---|---|
| 旅前(計画段階) | 行き先や体験したいことを探している | 現地のOOHやWeb広告を活用し、魅力的な画像や動画で憧れを喚起して認知を広げる |
| 旅中(滞在期間) | 現在地周辺の飲食店やスポットを探している | 日本国内のOOHや地図アプリ連動広告で店舗への来店を直接促す |
| 旅後(帰国後) | 楽しかった思い出を振り返り、共有したい | SNSでのシェアを促す仕組みや、越境ECへの導線を用意する |
ターゲットとなる国の文化や背景を深く理解する
広告を届ける対象国の文化や生活習慣、宗教的な背景を理解することは、インバウンド広告を設計するうえでの第一歩となります。国によって旅行に求める価値観は異なり、たとえば個人旅行を好む傾向が強い国もあれば、家族での団体旅行が主流の国もあります。ターゲットに合わせて現地のトレンドや好まれる色彩、避けるべき表現などを事前に調査し、それぞれの国に合わせたクリエイティブを制作することが大事になります。
旅行のフェーズに合わせた最適な情報配信を行う
訪日外国人の行動は、旅前・旅中・旅後の3つのフェーズに分かれており、それぞれの段階で必要とされる情報が異なります。日本を訪れる前の計画段階では、また、現地の屋外広告を活用することでブランドのクレディビリティ向上を狙うことができます。SNSやインフルエンサーを活用して憧れの感情を持たせることが効果的です。一方で、すでに日本に滞在している旅行者に対しては、スマートフォンの位置情報を利用した広告や街中・駅のOOHなどで、直感的な来店を促すアプローチが適しています。ユーザーが今どの状況にいるのかを想像し、適切なタイミングで適切な広告を届ける導線を設計することが求められるでしょう。
現地の言葉に合わせた多言語対応とローカル情報の提供
インバウンド広告では、ターゲットが日常的に使用している言語を用いて、ネイティブスピーカーが読んで違和感のない自然な表現で発信することが信頼感の醸成につながります。また、言語の最適化と併せて、地元の人しか知らないようなディープなローカル情報を盛り込むことも他社との差別化に役立ちます。特別な体験を求めている外国人観光客にとって、ガイドブックには載っていないような希少な情報は価値が高く、広告のクリック率やエンゲージメントを高める要因になり得るでしょう。
受け入れ体制となるWebサイトや店舗の準備を整える
広告を見て興味を持ったユーザーを取り込むためには、ランディング先となるWebサイトや実店舗の受け入れ体制を整えておくことが重要です。せっかく多言語の広告で集客しても、誘導先のホームページが日本語のみであったり、予約システムが海外のクレジットカードに対応していなかったりすれば、離脱の原因となる可能性があります。店舗においても、多言語メニューの用意や翻訳ツールの導入、キャッシュレス決済への対応など、外国人がストレスなくサービスを受けられる環境づくりが求められます。広告施策と現場の受け入れ体制を両輪で進めることが、インバウンド集客を成功に導く土台となります。
まとめ
この記事で解説した、インバウンド広告に関する要点をまとめます。
- インバウンド広告は、訪日外国人をターゲットとした新たな市場開拓や売上拡大に直結する
- ターゲットの文化や旅行フェーズに合わせて、Web広告やOOH(屋外広告)などの媒体を使い分ける
- OOH広告の展開では、観光客の動線を狙った戦略的なエリア選定が成功の鍵となる
- 広告施策の効果を最大化するために、多言語対応のサイトや決済ツールなど店舗側の受け入れ体制を整える
自社の強みとターゲットの行動特性に合わせた最適な広告プランを展開し、増加するインバウンド需要を確実な集客へと繋げていきましょう。
「どのエリアに出稿すればいいか」「予算はどのくらい必要か」など、初めてのインバウンド向けOOHは不明点が多いものです。OOH Cmediaでは、訪日外国人の動線データや人気エリアの知見をもとに、自社の目的・予算に合った媒体の選定からプランニングまでをサポートしています。まずはお気軽にご相談ください。

OOH広告の出稿を検討中で、具体的な料金相場がわからず悩んでいる担当者に向けて解説します。この記事では、屋外広告や交通広告の種類別の費用と、料金が決まる仕組みを紹介します。読み終わると、自社の予算に合った媒体を選び、具体的な出稿計画を立てられるようになるでしょう。OOHの料金は媒体の種類や立地によって数千円から数百万円まで幅広く変動するため、目的と予算に応じた選定が重要です。
OOH(屋外広告・交通広告)の料金はどう決まる?
| 費用項目 | 概要 |
|---|---|
| 媒体費 | 広告枠を一定期間掲載するための費用 |
| 製作費 | シートやポスターなど広告物の印刷費 |
| 施工費・作業費 | 看板の設置や撤去、デザインの交換作業にかかる費用・データの入稿作業にかかる費用など |
OOH広告を出稿する際には、単に広告枠を買うだけでなく、さまざまな費用が発生します。ここでは、料金を構成する主な内訳と、金額が変動する要因について詳しく解説します。全体像を把握しておくことで、想定外の予算オーバーを防ぐことができるでしょう。
OOH料金を構成する主な内訳
OOH広告の最終的な出稿料金は、主に上記の表にある「媒体費」「製作費」「施工費・作業費」の3つを合算した金額となります。出稿を検討する際は、各費用に関して以下のポイントを押さえておきましょう。
まず「媒体費」は、全体の予算の大部分を占める要素となります。次に「製作費」ですが、媒体費に含まれている場合があります。次に「製作費」ですが、媒体費に含まれている場合は費用がかかりせん。含まれていない場合は製作会社に見積もりを取るか、広告主が製作したものを納品します。最後に「作業費」は、エリアや作業内容によって金額が変動する場合があるため事前の確認が大切です。
料金が変動する主な要因
OOH広告の料金は、「立地」「掲載期間」「サイズ」の3つの要因によって大きく変動する傾向にあります。主要駅や繁華街などの好立地な場所ほど、多くの人の目に触れるため媒体費は高額に設定されています。掲載期間については、1週間単位の短期出稿から半年や1年といった長期契約まで様々であり、期間が長くなるほど総額は大きくなります。広告のサイズも影響が大きく、特大の看板や大型ビジョンは製作費と媒体費の両方が高くなります。また、「秋口(ボーナス商戦)~年末(クリスマス)」や「新年度が近づく春先(3月頃)」などの繁忙期は多くの企業が広告枠を求めるため、人気のOOHは特別料金になることがあります。早期に売り切れてしまうこともあるため、早めに予算と枠を確保しておくことをおすすめします。
【関連記事】OOHとは?OOHの種類と特徴を解説|OOHCmedia|国内・海外の屋外広告・交通広告・イベントスペースの総合検索サイト
【種類別】OOH(屋外広告)の料金相場
屋外広告には、ビジョンや看板などさまざまな種類があり、それぞれ料金の相場が異なります。ここでは、代表的な屋外広告の費用感について紹介します。予算に合わせて適切な媒体を選ぶ参考にしてみてください。
| 広告の種類 | 料金相場(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 屋外ビジョン(主要エリア) | 1週間あたり数万円〜数百万円 | 動画で視覚的なインパクトを与えられる |
| 屋外看板(主要エリア) | 月額数十万円〜数百万円 ※場所・規模により大きく変動します | 1社買切で視認されやすくブランド認知を高められる |
| 野立て看板(ロードサイド) | 月額数万円〜数十万円 | 地域密着型の店舗集客に効果的である |
屋外ビジョン(デジタルサイネージ)の料金
屋外ビジョンは、繁華街のビル屋上や壁面などに設置された大型ディスプレイに動画や静止画を放映する広告媒体です。東京都内の新宿や渋谷など、人通りの多いエリアの大型ビジョンでは、1週間の放映で百万円以上の媒体費がかかるケースも多いです。一方で、地方都市やサイズの小さなビジョンであれば、1週間あたり数万円から数十万円で出稿できる場合もあります。大型のモニターや音声を放映できる媒体は歩行者の目を引きつけやすいというメリットがあります。近年では、時間帯や曜日を指定して放映できる媒体も増えており、ターゲットが行動する時間に合わせて配信することで、費用対効果を高める工夫がしやすくなっています。印刷費用がかからず、動画データを入稿するだけで放映できるため、短期間で内容を切り替えたいキャンペーンにも向いています。
屋外看板(ビルボード・野立て看板)の料金
屋外看板は、建物の屋上や壁面、あるいは道路沿いに設置される静止画の広告媒体を指します。1社買切になるため常に自社の広告が表示され続けるのがメリットで、ブランド認知を高めるキャンペーンに向いています。主要駅の周辺や交通量の多い交差点に設置される大型看板は、月額で数十万円から数百万円の費用がかかります。ロードサイドに設置される野立て看板は比較的安価であり、月額数万円から検討できるため、地域の店舗や病院の案内などによく活用される媒体です。契約期間は1年から3年単位となるケースが一般的(初回は2〜3年契約が多い)であり、長期で掲載し続けることで、周辺を通行する人々に無意識のうちにブランドを浸透させやすいという強みがあります。初期費用はかかりますが、長期的に見れば月あたりの単価が割安になることも多いという特徴があります。
【種類別】OOH(交通広告)の料金相場
電車やバスやタクシーなどの公共交通機関を活用した交通広告も、OOHの代表的な手法です。ここでは、車体や駅の施設を利用した広告の料金相場について解説します。ターゲットの生活動線に合わせた出稿計画を立てるヒントになるでしょう。
| 広告の種類 | 料金相場(目安) | ターゲット層 |
|---|---|---|
| 電車の中づり広告 | 1週間あたり数十万~数百万円(主要路線) | 通勤・通学などの幅広い乗客 |
| 駅貼りポスター | 1週間あたり数万円〜数百万円 | 特定の駅を利用する人 |
| タクシー広告 | 1台あたり月額数千円〜数万円 | 経営者やビジネス層 |
電車広告・駅構内広告の料金
電車の中づり広告やドア横のポスターは、乗客が車内で過ごす時間に見られやすく、高い認知効果が期待できます。首都圏の主要路線を網羅する中づり広告の場合、1週間の掲載で数百万円程度の媒体費が必要です。駅構内の通路やホームに掲出される駅貼りポスターは、特定の駅をピンポイントで狙えるため、1駅あたり1週間で数万円からと比較的挑戦しやすい価格帯となっています。最近では、駅構内の柱などに設置されたデジタルサイネージも人気を集めており、こちらもエリアによって数十万円からの出稿が可能です(規模・エリアにより変動します)。電車や駅の広告は、毎日の通勤や通学で繰り返し目に触れる反復効果が期待できる強みがあります。乗客がスマートフォンを見ている時間も多いため、広告に検索窓のデザインを入れたり、インパクトのある短いキャッチコピーを配置したりして、検索行動につなげる工夫が求められます。
タクシー広告・バス広告の料金
タクシー広告は、後部座席に設置されたタブレット端末で動画を流すデジタルサイネージが主流となっています。経営者やビジネスパーソンが多く利用する特性上、BtoB向けサービスの告知に適した媒体です。密室空間で放映される音声付きの動画は乗客の視線を自然に集めやすく、決済端末と一体化した機器であれば支払い時にも広告を届けられる可能性があります。料金については配信回数やエリアによって大きく変動しますが、首都圏であれば配信単価5円程度で週に数百万からが相場と言えるでしょう。
バス広告には、車体へのラッピングや車内に掲示するポスターなど多様な種類が存在します。特定の地域を走行する路線バスの特性から、その地域で生活する住民へのアプローチに強みがあります。また、停留所の案内などを行う車内アナウンスを活用した音声広告も展開できます。これらの手法は、地元に根付いた店舗の集客をはじめ、地域密着型のビジネスを推進する際の効果的な選択肢となるでしょう。
OOH広告の費用対効果を高めるポイント
OOH広告はまとまった予算が必要になるため、費用対効果をしっかりと高める工夫が重要です。ここでは、予算の中で広告の成果を大きくするための具体的なポイントを解説します。事前の戦略設計が成功の鍵を握ると言えるでしょう。
| アプローチ | 期待できる効果 | 実行のポイント |
|---|---|---|
| エリアの絞り込み | ターゲットへの効率的なアプローチ | ターゲットが多く存在する駅や路線を特定する |
| デジタルとの連動 | 認知から行動へのスムーズな誘導 | 検索キーワードを配置する |
| クリエイティブの工夫 | 短時間での強い印象付け | 瞬時に伝わるシンプルなメッセージにする |
ターゲット層と出稿エリアを明確にする
OOH広告を成功させるためには、自社の商品やサービスを誰に届けたいのかを明確にし、そのターゲットが多く集まるエリアに絞って出稿することが重要です。ビジネスマンに向けたサービスであれば、オフィス街の主要駅やタクシー広告を選ぶのが効果的です。一方で、若年層に向けたアパレルブランドであれば、繁華街の大型ビジョンや駅前の屋外看板が適しています。ターゲットの行動範囲を分析して場所を選定することで効率よくメッセージを届けやすくなります。さらに、あらかじめ競合他社がどのような場所に出稿しているかをリサーチしておくことも有益な手段です。競合が手を出していないニッチなエリアを狙うことで、独占的な注目を集められる可能性もあります。
Web広告と連動させた導線を設計する
アナログな手法であるOOH広告とWebマーケティングを組み合わせることで、相乗効果を生み出すことが可能です。看板に検索キーワードを配置し、特設サイトへ誘導する手法がよく使われています。街中で興味を持った人をWebサイトへ誘導する仕組みは、認知だけでなく購買や問い合わせに繋がる重要な導線と言えるでしょう。オンラインとオフラインを横断した導線設計が、広告施策において重要です。また、写真に撮りたくなるデザインを採用し、SNS拡散を狙うアプローチも近年増えてきました。ユーザーの投稿を促すことで、より広く情報を届ける機会が広がります。
OOH広告の料金を把握して効果的な出稿を
この記事の要点をまとめます。
- OOHの料金は媒体費と制作費と作業費で構成される
- 種類や立地によって数千円から数百万円まで相場が変動する
- ターゲットの行動範囲に合わせて出稿エリアを絞り込むことが重要である
- Web広告や特設サイトへの導線を設けることで費用対効果が高まる
- 実際の事例を参考にして自社の目的に合った媒体を選ぶことが推奨される
自社の予算と目的に最適なOOH媒体を選定し、戦略的な出稿計画を進めていきましょう。
料金相場を把握したら、次は自社の予算・エリア・目的に合った媒体を具体的に探してみましょう。OOH Cmediaでは、屋外ビジョン・駅広告・交通広告など国内外600件以上の媒体を、エリア・出力形式・料金帯で絞り込んで比較できます。社内稟議に必要な「候補媒体と概算費用」を効率よく揃えられるため、出稿計画の第一歩としてご活用ください。
OOH媒体の料金・詳細の確認はこちら


Web広告の競争が激化する中で、新たな認知拡大の手段としてOOHが再び注目を集めています。この記事では、OOHの基本的な定義から具体的な種類、導入するメリットについて詳しく解説します。読み終わると、自社のマーケティング施策としてOOHをどのように活用すべきか、具体的に検討できるようになります。
OOHとは?
OOH(オーオーエイチ)とは「Out of Home(アウト・オブ・ホーム)」の略で、家庭以外の場所で生活者に接触する広告メディアの総称です。
おもに電車や駅、空港、バス等の公共交通機関に設置されるメディアは「交通広告」といい、街ナカや商業施設などに設置されているメディアを「屋外広告」といいます。
古くは紀元前にまでその起源が遡るといわれており、数ある広告の中でも特に歴史のある広告の一つといえます。
OOHの主な種類
OOH広告には、生活者の移動動線やライフスタイルに合わせた多種多様な媒体が存在します。大きく分けると、電車や駅施設を活用する「交通広告」と、街中のビル壁面や大型ビジョンなどを活用する「屋外広告」の2つに分類されます。ここではOOHの主な種類について解説します。
交通広告
交通広告とは、公共交通機関や駅施設を利用して展開される広告メディアです。通勤や通学で日々利用する生活者にアプローチできます。
駅メディア
主に各駅に貼られている駅ポスターや、駅看板などがあげられます。
1駅毎に短期で掲出できるポスターや、駅の外壁に大々的に掲出できる大型広告枠、主要駅ネットワークポスターメディア等、さまざまな種類が存在します。


【東京メトロ 半蔵門線 渋谷プレミアムセット】昼夜問わず人通りの多いエリアで約30mに渡って壁面をジャックできる大型ポスターメディアです
車両メディア
車両内中央部に掲出される中づり、まど上広告や、側面部に設置されているドア横ポスター・ステッカーなどがあげられます。
車両空間に掲出されるため、強制視認性、広告接触率が高いOOHとして位置付けられています。


【JR東日本 中づり 山手線】電車車内の天井部より掲出される広告。公共交通機関を利用する多様なオーディエンスにメッセージを届けられる王道OOHです。
デジタルメディア
デジタルサイネージ(DS)は、表示や通信にデジタル技術を活用してディスプレイに映像や文字を表示する広告媒体を指します。
主には電車内車両ドア上に設置された横型のサイネージメディアや、駅の改札口付近に設置されている縦長メディア等があげられます。
動的な広告表現が可能であり、さまざまなクリエイティブを放映できることから、非常に人気のあるメディアです。


【JR東日本 新宿ウォール456】JR新宿駅東西自由通路に設けられている国内最大規模45.6mのLEDデジタルサイネージ
なお、周辺の柱にある設置されたJ・ADビジョンと連動させ、空間全体をジャックできる「プレミアム+(プラス)」も用意されています。
屋外広告
屋外広告とは、街中のビル壁面や商業施設など、屋外の空間に設置される広告メディアの総称です。巨大なビルボードやスクランブル交差点の大型ビジョンのように、インパクトのある展開で広く認知を集められるのが特徴です。ほかにも、アドトラックやイベントスペース、店舗内のインストアメディアなども含まれます。
ビルボード
渋谷等の主要街のビル壁面・屋上部分に掲出されるメディアの総称。
2週間単位で販売されている短期メディアや年間単位で販売されている長期メディアがあります。
大型フォーマットで常時広告露出できる点が特徴で、企業のキャンペーン告知やブランディング、店舗誘引等の目的として利用されています。


【道頓堀MMBボード】大阪グリコの看板のはす向かいのプレミアムロケーションに設置されている333㎡を誇る超大型OOHメディアです。
ビジョン
渋谷のスクランブル交差点前に構える大型ビジョンが例として挙げられます。
音声放映も可能なメディアが多く、映像+音声で来街者に対して広告訴求が可能です。
最近では3D映像を用いた広告展開も多く、映像素材を用いたユニークな広告展開が増えています。


【渋谷シンクロ放映】スクランブル交差点に面したデジタルサイネージで複数面同時放映するプランです
広告宣伝車(アドトラック)



【ロンドンバス】迫力抜群の大型車体広告です。視認者へ対して強い印象を残せるほか、乗車イベントで話題性のある体験を提供することができます。
イベントスペース
駅や屋外商業施設の一角で実施できるイベント専用のスペース。
飲料や試供品のサンプリング、タッチ&トライのイベント等、来街者へ対してさまざまな広告体験を提供できます。
また、ポップアップスペース(数日〜数週間程度の期間限定で開設されるショップ)としての利用も可能で、ビル一棟を独占してイベント活用できるスペースなども注目を集めています。


【ZeroBase渋谷】渋谷中心街に構えるpop-upイベントスペース。ビル1棟を1社でイベント利用可能。屋上にはビジョンも設置されており、イベント+OOHの相乗展開ができます。
【ZeroBase表参道】表参道の青山交差点近くに面する、ビル施設1棟をイベント使用できる大型ポップアップスペース 物販・飲食展開も利用できる自由度の高いイベントスペースです。
インストアメディア
レストラン、スーパーマーケット、映画館、商業施設内で広告活用できるメディアの総称。
レストランの卓上テーブルステッカーやスーパーのレジ裏広告、映画館の本編が始まる前にCM放映できるシネアド等、施設毎に様々な広告設定がなされています。


【レストラン店内デジタルサイネージ】店内滞在時間内に広告訴求できるOOHです
OOHとDOOH(デジタルOOH)の違いとは?
街頭の広告を見渡すと、ポスターや看板だけでなく、映像が流れる電子ディスプレイが増えていることに気づくでしょう。こうしたデジタル技術を活用した新しい形の屋外広告をDOOHと呼びます。ここでは、アナログOOHとDOOHの違いについて詳しく説明します。
| 比較項目 | アナログOOH | DOOH(デジタルOOH) |
|---|---|---|
| 広告枠 | 一社買切 | 1社買切の場合と、複数社で共有の場合がある |
| 内容の変更 | 物理的な張り替え作業が必要 | データ素材のみで差し替え可能 |
| 環境への連動 | 常に同じ内容を表示し続ける | 天気や時間帯に合わせて表示内容を切り替えられる場合がある |
DOOH(デジタルOOH)の定義
DOOHとは「Digital Out of Home」の略称であり、デジタルサイネージ(電子看板)を利用した屋外広告のことを指します。これまではシートや紙に印刷したものを壁に貼ったり、パネルを設置したりするのが一般的でした。しかし、ディスプレイや配信技術の進化と低価格化に伴い、街の至る所に電子スクリーンが設置されるようになりました。DOOHの利点は、動きのある映像や音声を組み合わせて、より豊かな表現ができることです。ポスターの印刷や張り替えといった物理的な作業が発生しないため、複数の広告主で同じ画面を順番にシェアするといった柔軟な運用が可能になっています。
OOHのメリット・特徴
OOH広告には、4マス広告やWeb広告にはない独自の強みがあります。大型フォーマットによる圧倒的なインパクトや、通勤・通学など日常の移動に伴う反復訴求が可能です。また、購買行動に近い場所でのアプローチや、SNS拡散による二次的な波及効果が期待できる点も大きな魅力です。ここではOOHのメリット・特徴について解説します。
大型フォーマットで大きなインパクトを訴求できる
大きな特徴の一つは、大型フォーマットで広告掲出できる点です。圧倒的な大きさによるサイズ感で広告を掲出する事で、インパクトと高い視認効果が期待できます。4マス広告やデジタル広告と大きく異なる優位ポイントといえます。
繰り返して訴求できる
OOHはフリークエンシー(接触頻度)の高い広告メディアです。
特に交通広告は通勤・通学・買い物など移動のプロセス内で接触できるメディアとなり、高い反復訴求効果が期待できるメディアとなります。
購入ロケーションに近い接点で訴求できる
外出先や移動中、立ち寄った店舗内で訴求できるため、商品の購買効果に寄与するメディアである事も特徴の一つです。
SNSとの親和性が高い
他のメディアと異なりユニークな展開を実施しやすいOOHは、広告を見た人が興味を持って撮影し、SNSで共有する事で拡散効果を見込む事ができるメディアです。
OOH掲出の流れ
OOH広告を実際に掲出するためには、事前の計画から実際の掲出までにいくつかのステップを踏む必要があります。媒体の種類や規模によって必要な期間は異なりますが、一般的な流れを把握しておくことでスムーズに進行できます。ここでは、OOH広告を掲出するまでの基本的な手順について解説します。
| ステップ | 内容 | 目安となる時期 |
|---|---|---|
| 1.目的・ターゲット設定 | 広告の目的や対象となる人物像を決める | 掲出希望時期の3〜6ヶ月前 |
| 2.媒体選定・空き確認 | 条件に合う広告枠を探し、空き状況を調べる | 掲出希望時期の2〜4ヶ月前 |
| 3.申し込み・デザイン審査 | 広告枠を確保し、デザインの事前審査を受ける | 掲出希望時期の1.5〜2ヶ月前(媒体によっては3~4ヶ月前のケースもあり) |
| 4.データ入稿・製作 | 完成したデザインを提出し、入稿作業や印刷を行う | 掲出希望時期の3週間〜1ヶ月前 |
| 5.掲出 | 実際に広告が公開され、人々の目に触れる | 掲出期間中 |
目的とターゲットの明確化
まず、広告を出す目的とターゲットを明確にすることが重要です。新商品の認知度を上げたいのか、特定店舗への来店を促したいのかによって、選ぶべき媒体が大きく変わります。
また、どのような属性の人に見てほしいのかを具体的に絞り込むことも重要です。年齢層や性別、普段どのような場所を行き交う人たちなのかを詳細に設定します。この土台作りをしっかりと行うことで、費用対効果の高いOOH広告の展開が期待できます。
媒体の選定と空き状況の確認
目的とターゲットが決まりましたら、次に条件に合う具体的な広告媒体を選定します。駅のポスターや屋外の大型ビジョンなど、目的に適した場所とフォーマットを絞り込んでいきます。当社では空き状況の確認や絞り込んだ候補のご提案が可能です。人気の高いエリアや時期は早くから枠が埋まってしまうため、早めに確認することをおすすめします。さらに、この段階で予算に収まるかどうかの見積もりも合わせて取得しておきます。
申し込みとデザイン審査
希望する媒体の空きが確認できましたら、正式に申し込みを行って広告枠を確保します。枠を確保した後は、媒体社によるデザインの事前審査へと進みます。OOH広告は公共の場に掲出されるため、屋外広告物条例などの法令や、各交通機関の独自の基準を満たす必要があります。
審査には数日から数週間かかる場合があるため、スケジュールには十分な余裕を持たせておくことが大切です。もし修正の指示が入った場合は、速やかにデザインを調整して再提出します。
制作・入稿と掲出開始
審査が無事に通過しましたら、いよいよデザインの最終データを完成させて入稿します。ポスターや看板などのアナログ媒体を利用する場合は、ここから印刷や加工作業が行われます。デジタルサイネージの場合は、指定のフォーマットに合わせて動画や静止画のデータ形式を整えます。
入稿期日は媒体ごとに定められており、遅れると予定通りに掲出できない場合があるため注意が必要です。すべての準備が整いますと、あらかじめ決められたスケジュール通りに広告の掲出が開始されます。
まとめ
この記事で解説した、OOH広告に関する重要なポイントをまとめます。
- OOHは家庭外で接触するメディアの総称であり、主に交通広告と屋外広告に分類される
- 天候や時間などのデータと連動して柔軟に配信できる「DOOH」の活用が進んでいる
- インパクトのある視認性や反復訴求力に加え、SNS拡散による二次的な波及効果が期待できる
- 実際の掲出にあたっては、媒体選定からデザイン審査まで計画的なスケジュール進行が求められる
自社の目的やターゲットに最適な媒体を選定し、新たなマーケティング施策としてOOH広告の導入を進めていきましょう。