• HOME
  • ブログ
  • How to OOH
  • フリークエンシーとは?適切な回数とOOH広告での活用ポイントを解説
公開

フリークエンシーとは?適切な回数とOOH広告での活用ポイントを解説

フリークエンシーとは、1人のユーザーが広告に接触した回数を表す指標です。この記事では、リーチとの違いや目的別の最適な回数を整理します。OOH広告での活用方法まで実務目線でお届けします。

フリークエンシーとは、一定期間に1人のユーザーが同じ広告に接触した回数を表す指標です。適切に設計すれば認知と反応の両方を伸ばしやすくなりますが、過剰な接触はブランド毀損につながり、不足すれば記憶に残りにくくなります。この記事では定義と計算方法から目的別の目安、OOHとWeb広告での使い分け、フリークエンシーキャップの設定手順までを、実務判断に使える形で整理していきます。

この記事でわかること

  • フリークエンシーは1人が広告に触れた回数を示し、リーチ(人数)・リーセンシー(接触の新しさ)とは別の指標である
  • 過多は広告疲れとブランド毀損を招き、不足は認知獲得の失敗と機会損失につながる
  • ブランド認知目的は週1〜2回、CV獲得は目的に応じて頻度を上げるのが実務上の目安
  • OOHは生活動線上の反復接触を自然に生み出し、Web広告と異なる特性でフリークエンシーを積み上げやすい
  • OOHで認知、Web広告で検討層へ深く訴求する役割分担が接触設計の全体最適につながる

フリークエンシーとは

フリークエンシーは広告接触の「深さ」を測る指標として、Web広告・OOH広告のどちらでも判断軸になります。

観点要点
定義一定期間に1人のユーザーが同じ広告に接触した回数
計算式総インプレッション数(表示回数)÷リーチ数(接触した人数)

1人が広告に触れた回数を表す

フリークエンシーは、一定期間内に同一ユーザーが同じ広告に接触した回数を示します。マーケティングの現場では接触の「深さ(頻度)」を測る指標として使われ、接触した人の広さを示す「リーチ」と対になって語られる概念です。Web広告でもOOH広告でも、認知や記憶定着を設計する際の共通の判断軸になります。

表示回数÷リーチ数で算出する

フリークエンシーは、総インプレッション数をリーチ数で割ることで求められます。例えば広告が5万回表示され、接触したユニークユーザーが2万人だった場合、フリークエンシーは2.5となります。Web広告では管理画面から自動で確認できるケースが多く、OOH広告では調査パネルや位置情報データを組み合わせて算出します。

リーチ・リーセンシーとの違い

フリークエンシーは同種の指標(リーチ・リーセンシー)と混同されがちですが、測定する対象が異なります。

指標意味
フリークエンシー1人あたりに広告が表示された「回数」
リーチ広告が届いたユニークユーザーの「人数」
リーセンシー広告に接触してからの「経過時間の近さ」

リーチは接触した人数を数える

リーチは、広告に接触したユニークユーザーの人数を示す指標です。フリークエンシーが接触の「深さ」を測るのに対し、リーチは接触の「広さ」を測る役割を担います。例えば1人のユーザーに3回広告を表示した場合、フリークエンシーは3・リーチは1と数える計算です。幅広い層にまず知ってもらうことが目的ならリーチを、記憶への定着や行動喚起が目的ならフリークエンシーを重視するのが基本的な考え方となります。

リーセンシーは接触の新しさを表す

リーセンシーは、広告接触がどれだけ直近であったか(接触の新しさ)を示す考え方です。メディアプランニングの領域では、「何回接触させるか」よりも「購買を検討するタイミングにどれだけ近い時点で接触できるか」を重視する考え方として整理されています。例えば同一ユーザーに4月1日・2日・3日の3回配信した場合、フリークエンシーは3回で、最終接触からの経過時間の近さがリーセンシーにあたります。フリークエンシーが「何回」を扱う指標なのに対し、リーセンシーは「いつ接触したか」を扱う別軸の考え方です。

フリークエンシー過多が招く問題

フリークエンシーは高ければ効くわけではありません。同じ広告を過剰に届けると、認知は伸びるどころか逆効果になるケースもあります。

問題具体的な影響
広告疲れユーザーが嫌悪感を抱き好意度が低下する
ブランド毀損過剰接触でブランドイメージが下がる
広告費の目減り反応しないユーザーへの表示が費用を圧迫する

広告疲れで嫌悪感を招く

同じ広告を短期間に繰り返し目にすると、ユーザーは反発心を持ちやすくなります。日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の「2019年インターネット広告に関するユーザー意識調査」(全国15〜69歳・5,000サンプル)では、半数以上のユーザーが「広告表示のされかた」に対して嫌悪感を抱いており、「しつこい/不快」「邪魔な/煩わしい/うっとうしい」といった評価もいずれも30%前後を占めています。Web広告では表示のされ方そのものが反発を生みやすいため、クリエイティブのローテーションや配信間隔の見直しがセットで求められる論点です。

参考:インターネット広告に関するユーザー意識調査結果を発表-一般社団法人日本インタラクティブ広告協会|JIAA

ブランドイメージが低下する

過剰なフリークエンシーは、広告そのものへの反発を越えてブランドの好意度を下げるリスクを持ちます。「またこの広告か」という体験が繰り返されるほど、商品やサービスへの印象がネガティブに固定化しやすくなります。すでに認知が広がっている商材や、訴求の強いクリエイティブほどこの傾向が強まるため、同じクリエイティブを長期間出し続けず、一定期間ごとにパターンを入れ替える判断が有効です。

広告費が目減りする

フリークエンシーが目標を超えたまま配信を続けると、反応しないユーザーへの表示に予算が使われ続けます。CPM課金では表示ごとに費用が発生するため、同じ人に何度届いても新規リーチにはつながりません。結果としてリーチ1人あたりのコストが上がり、予算を使っているのに新しく届く人数は伸び悩む状態に陥りやすくなります。

フリークエンシー不足のリスク

過多とは反対に、フリークエンシーが少なすぎると広告がターゲットの記憶に残らず、投下した予算が成果につながりにくくなります。

認知に必要な接触量が足りない

一度きりの接触では、多くの広告は記憶に残りにくいとされています。米国の広告研究者H・クルーグマンが提唱した「3ヒット理論」に代表されるとおり、認知形成には一定回数の反復接触が必要という理解が広告実務では定着しています。予算を配分してもユーザーの記憶に残らなければ成果につながりにくいため、目的に応じた最低ラインを事前に見積もっておく判断が重要です。

参考:Why Three Exposures May Be Enough(Journal of Advertising Research, Vol.12 No.6)/Advertising Repetition: A Meta-Analysis on Effective Frequency in Advertising(Journal of Advertising, Vol.44 No.4)

想起されず購買機会を逃す

接触回数が不足すると、購入や検討のタイミングで自社ブランドが候補に上がらない事態が起きやすくなります。とくに検討期間の長い高関与商材では、意思決定の場面で「そういえばあの広告を見たな」と思い出してもらえるかが分岐点です。同じカテゴリで複数ブランドが並ぶ市場ほど、先に想起される状態をつくれるかどうかが差になります。

目的別で最適なフリークエンシーは?

最適なフリークエンシーは一律ではなく、キャンペーンの目的やターゲットの購買フェーズによって変わります。

目的フリークエンシー目安
ブランド認知週1〜2回程度で記憶定着を狙う
CV獲得目的や商材に応じて頻度を高める
リターゲティング高頻度で意思決定を後押しする

認知目的は週1〜2回で記憶に残す

ブランド認知が目的なら、週1〜2回を目安に配信するのが実務上の一つの基準です。Metaが公表するフリークエンシー調査では、週1回のフリークエンシーキャップで広告想起のブランドリフトの大部分を獲得でき、購買意向については週2回のキャップでほぼ上限に達すると示されています。広告想起は週1回を超えると伸びが鈍化する一方、購買意向はもう少し高い頻度まで伸び続けます。頻度を上げれば効果が伸び続けるわけではないため、重視する指標ごとの鈍化点を踏まえて配信を設計すると効率的です。

参考:EffectiveFrequency:ReachingFullCampaignPotential|FacebookIQ|MetaforBusiness

CV獲得は状況に応じて頻度を上げる

コンバージョン獲得を目的とする場合は、認知目的の設定を起点に、そこから一段高い頻度を試すのが基本です。週あたりの上限を1回ずつ引き上げ、CPAが悪化しない範囲を探る進め方が現実的といえます。ユーザーは接触後すぐに購入に至るとは限らず、複数回の接触を経て検討・比較・意思決定を進めるためです。ただし頻度を上げすぎるとCPAが悪化する傾向があるため、CTRやCVRを見ながらキャップを調整していきましょう。

リターゲティングは高頻度で決定を促す

サイト訪問後のリターゲティング配信は、高頻度で背中を押す設計が機能しやすい領域です。すでに関心を示した層に短い期間で反復接触することで、購入や申し込みのタイミングを逃さずに済みます。ただしサイト訪問からの経過日数が長くなるほど関心は薄れやすいため、リストを期間別に分け、頻度を段階的に絞っていく設計が有効です。

OOHがフリークエンシーに強い理由

OOH広告は生活者の移動プロセスに組み込まれているため、Web広告とは異なる形でフリークエンシーを積み上げられる特性を備えています。

特性内容
生活動線接触通勤・通学の導線上で自然に反復接触が起きる
ビルボードの印象度大画面で1回の接触の記憶残存率が高い
デジタルサイネージの柔軟性時間帯や場面に応じた出し分けで反復訴求を強められる

生活動線上で反復接触が積み上がる

OOHは生活者の日常動線上に設置されるため、意識せずとも接触回数が積み上がります。国土交通省の第13回大都市交通センサス(令和3年調査)でも、三大都市圏では鉄道定期券の利用者が依然として厚く分布しており、通勤・通学という反復性の高い移動が広告接触の基盤になっていることが分かります。習慣化された移動導線に沿って接触を設計できる点は、OOHならではの強みです。

参考:報道発表資料:第13回大都市交通センサス調査(速報版)の公表について<br>~三大都市圏の鉄道の利用実態に関する調査結果~-国土交通省

【関連記事】OOHとは?種類やメリット、DOOHとの違いから掲出の流れまで徹底解説|OOHCmedia

お問い合わせはOOH専門広告代理店ケシオン|OOH Cmedia

ビルボードで大画面の印象を強く残す

屋外や幹線道路沿いに設置されるビルボードは、大型サイズと物理的な存在感で1回の接触の印象を強く残します。街の風景の一部として自然に視界へ入るため、同じ接触回数でも記憶に残りやすい傾向があります。1回あたりの印象が強いぶん、反復接触の設計と組み合わせれば、露出回数を抑えても想起率を高めやすい媒体です。

デジタルサイネージが反復訴求を高める

屋外や駅・商業施設に設置されるデジタルサイネージは、静止画看板にはない柔軟な運用でフリークエンシーの積み上げを後押しします。時間帯別に配信内容を切り替えられるため、朝の通勤時と夜の帰宅時で訴求メッセージを変えたり、天候や曜日に合わせて動画を出し分けたりする運用も可能です。映像による表現力も相まって、生活者の記憶に残る接触体験を設計しやすい媒体といえます。

【関連記事】デジタルサイネージ広告の事例解説!設置場所・目的・業種別に活用パターンを紹介|OOHCmedia

OOHとWeb広告はどう組み合わせる?

フリークエンシー設計は単一媒体で完結させるより、OOHとWeb広告を組み合わせて役割分担するほうが効率的です。

論点組み合わせの方向性
役割分担OOHで広範な認知、Web広告で検討層への深訴求
嫌悪感の抑制複数媒体で情報を分散させ単調な接触を避ける
効果測定媒体を横断してフリークエンシー全体を把握

OOHで認知、Webで検討を促す

OOHとWeb広告は、担う役割を分けて設計すると噛み合います。生活動線上での広い認知形成はOOHが得意とする領域で、興味を持った層への詳細訴求や比較検討の後押しはWeb広告が担いやすい設計です。OOHで想起の入り口をつくり、Web広告で検討段階の意思決定を支える組み立てにすれば、認知から購買までの導線をカバーしやすくなります。

複数媒体で嫌悪感を抑えつつ反復させる

同じ媒体で反復するより、複数媒体を組み合わせて接触したほうが、単調な接触感を避けながら認知を積み上げやすくなります。広告効果の研究領域でも、テレビとWebなど異なる媒体を通じて同じメッセージに触れると、単一媒体での反復よりもメッセージへの注意やブランド評価が高まると指摘されることがあります。これは「クロスメディア効果(シナジー効果)」と呼ばれる考え方ですOOHとWeb広告の組み合わせは、全体の接触量を確保しながらも広告疲れを招きにくい設計といえます。

OOHで狙った接触回数を設計する手順

OOHのフリークエンシーは、どのエリアの、どの媒体に、どれだけの期間掲出するかという出稿設計そのものが、そのまま接触回数の設計になります。設計の順序さえ押さえれば、狙った接触水準に計画的に近づけられます。

手順判断のポイント
エリア・媒体の選定ターゲットの生活動線と重なる場所を起点に候補を洗い出す
期間・媒体数の設計掲出期間の長さと媒体の掛け合わせで接触量を積み上げる
事例での検証同カテゴリの掲載実績から現実的な接触イメージを確認する

エリアと生活動線から媒体を絞り込む

最初に決めるのは、ターゲットが日常的に通る場所です。フリークエンシーは同じ人に繰り返し接触して初めて積み上がるため、通勤・通学・買い物といった反復性のある動線上に媒体を置けるかが出発点になります。首都圏の主要ターミナル周辺なのか、特定路線の沿線なのか、商業施設内なのかによって、候補となる媒体種別は屋外ビルボード・駅メディア・車両メディア・デジタルサイネージへと分かれていくでしょう。エリアと媒体種別の両軸で候補を絞り込める検索サービスを使えば、企画会議に持ち込める比較表を短時間で組み立てられます。

掲出期間と媒体数で接触量を調整する

候補を絞ったら、掲出期間と媒体数で接触量を調整します。同一エリアで1媒体を長期掲出すれば同じ通行者への反復接触が積み上がり、複数媒体に分散すればリーチの広がりを優先した設計になります。枠の設定単位は媒体種別ごとに異なり、ビルボードやストリートジャックは1〜4週間といった期間単位、街頭ビジョンは秒数×放映回数といった単位で設計するのが一般的です。この期間と枠数の組み合わせが、そのまま接触量の調整弁になります。Web広告のキャップが「上限を絞る」発想なのに対し、OOHは「必要量を積み上げる」発想で設計する点が実務上の違いといえます。

掲載事例から接触イメージを検証する

設計した内容が妥当かどうかは、実際の掲載事例と照らし合わせて確認すると判断しやすくなります。同じエリア・同じ媒体種別で他社がどのくらいの期間・規模で出稿しているかを確認すれば、自社の想定が過小か過大かを判断する手がかりが得られるでしょう。主要都市の屋外広告を定点調査した出稿レポートのような資料は、社内説明で出稿ボリュームの目安を示す根拠としても機能します。企画段階では、媒体の空き状況や掲出条件まで含めて媒体側に相談しながら詰めていくと、計画の精度を高められます。

【関連記事】OOHの効果測定とは?主要な指標や具体的な手法の選び方を解説|OOHCmedia

まとめ

フリークエンシーは、目的・媒体特性・ユーザーの購買フェーズによって最適値が変わる指標です。過多は広告疲れとブランド毀損を、不足は認知獲得の失敗と機会損失を招くため、目的別の目安を持ちながらOOHとWeb広告を組み合わせて接触設計することが、効果を高めるうえで重要になります。ビルボードやデジタルサイネージで生活動線上の接触を確保し、Web広告で検討層への訴求を担わせる役割分担が、限られた予算で接触設計を組み立てる際の基本形になります。
OOHのフリークエンシーは、エリア・媒体種別・掲出期間の組み合わせをあらかじめ設計することで、狙った水準に近づけられます。社内説明の場でも「なぜこのエリアのこの媒体で、この期間なのか」を説明できる材料が求められるため、まずは候補媒体の条件を並べて比較するところから着手するのが現実的な進め方です。
ケシオンが運営するOOHCmediaでは、国内・海外の屋外広告・交通広告・街頭ビジョン・イベントスペースを、エリアや媒体種別で絞り込みながら横断的に比較検討できます。企画段階の情報収集であれば、半月に一度更新されるOOH出稿レポートで掲載事例と競合の露出状況を確認するところから始められます。媒体を絞り込んだ後は、出稿手配までまとめてサポートが可能です。DOOHでの動画制作もOOHメディアの特性を踏まえて一貫して設計・制作まで含めて相談いただけます。

お問い合わせ|OOHCmedia